初めて、とても温かいインフォームドコンセントを受けた。
「Aという治療法、Bという治療法、そして何もしないという選択、
どれを選択しても、僕は君の選択を尊重するよ。
そして、その選択が最上のものとなるよう全力あげて応援するよ。」
選ぶということは本当に厳しいものがある、
しかも自分のことならいざ知らず、母のこととなると・・・・
どうしたら本当に良いのか、迷い抜いて、悩んで、
その時にかけられた言葉は本当に涙が出るくらい嬉しかった。
こうします、と告げて、「うんわかった」と言われた後、
数歩離れてから、また慌てて戻ってきたドクターが言った言葉。
「でもまた、明日気が変わって違う方にします、ということになっても
ぜんぜんOKだからね、一度決めたから、とこだわらなくてもいいし、
何度でも変更してもいいんだよ、いつでも気軽に声をかけてね」
わっと涙があふれて止まらなかった。
インフォームドコンセントはテクニックではなく、心そのものだった。